多くの人の「愛」が育てる、吉祥寺の“楽しい未来”

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全国的にも評価の高い「まちづくり観光機構」の理事長を務めている野々山桂さん。若いときから吉祥寺に惚れ込み、思いが高じて、愛するまちをさらに楽しいものにするための活動を開始。官民の協力を得ながら日々奮闘を重ねている。そこで、旅行関連事業を本職とする広い視野を持つ野々山さんに、ご自身の活動を通しての吉祥寺の持ち味やアピールポイントなどを伺ってみた。
ご自身の吉祥寺とのかかわりはいつごろからですか?
サラリーマンを辞め、吉祥寺に自分の会社をつくった平成3年あたりからです。以前から吉祥寺が好きで、ちょくちょく来ていましたし、最初に東京に来たときに、後に妻となる人が吉祥寺に食事に連れて行ってくれたという思い出もありますが、本格的に吉祥寺のまちに根を下ろしたのは独立してからですね。ビジネスの本拠地として、そして現在は住民として、かつてのあこがれの地であった吉祥寺を日々のフィールドにしています。
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現在は本職である旅行業のかたわら、平成13年にスタートした「まちづくり観光機構」で吉祥寺のまちを考える活動も行っています。従来の、吉祥寺から外へ出かけるお手伝いをする”発地型”の旅行ビジネスから、外から吉祥寺へ人を迎える”着地型”という、旅行業の新しい方向性に着目したことがきっかけでしたが、自分自身も40歳というひとつの区切りの年齢になっていたので、「これからは仕事だけでなく、別のことでも吉祥寺とのかかわりを持ちたい」とも考えるようになりました。
「まちづくり観光機構」での活動内容を教えてください。
武蔵野に古くから伝わる家庭料理「うでまんじゅう」を名物として再び世に送り出すアイデアを出し合う「うでまんじゅう研究会」の開催や、テーマ別の吉祥寺マップの作成など多岐にわたっていますが、現在メインとなっているのは、吉祥寺駅に面した「吉祥寺サンロード商店街」の入り口に平成14年にオープンした「吉祥寺まち案内所」の受託運営です。”まちの案内所”というと、吉祥寺の外からいらした方のために情報を伝える施設のように思われますが、うちの場合は在住の方も含めて「吉祥寺にいらっしゃった方」が対象。初めて吉祥寺を訪れた方には吉祥寺のいろいろな情報をお伝えし、お住まいの方とは互いの情報交換をしたり、親睦を深めたりして「交流の場」となる施設を目指しています。
この交流の大きな役割を果たしているのが、平成21年1月現在で107名が登録しているボランティア「吉祥寺コンシェルジュ」の皆さんです。元日以外は吉祥寺まち案内所に2名づつ、1日三交代で案内をしてくださっています。 100名を超える方々がまちの良さや情報を伝える役目を引き受けてくださっているところを見ると、吉祥寺が人々に愛されているまちであることを強く感じますね。
では、野々山さんから見た「吉祥寺の良いところ」とは?
まずは「住宅街の中にあるまち」である点でしょうか。駅から半径400mにひととおりの施設がまとまっている機能性がありながら、そのエリア以外はごく普通の住宅街が広がるのどかさもあります。それでいて交通の便も良好。JR中央線では新宿駅や東京駅へ、京王井の頭線では渋谷駅へ乗り換えなしに行けますし、早稲田などの学生街がある東京メトロ東西線も乗り入れています。あと、何と言っても吉祥寺のシンボルである「井の頭公園」。豊かな自然に気軽にふれあえる環境も充実しています。
こうした点もあり、アンケートなどで「住みたいまちナンバーワン」に選ばれる機会の多い吉祥寺ですが、良いイメージを持たれるようになった礎には、魅力的なまちづくりに粉骨砕身してきた先代・先々代の尽力、”まちを愛する心”ゆえの努力があります。吉祥寺コンシェルジュのときのコメントと重なりますが、こうした「人々に愛されるまち」である点も吉祥寺の大きな良さだと思います。
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たとえば、うちの事務所に昭和52年当時、いまから30年ほど前の吉祥寺のタウンマップが描かれたポスター型カレンダーがあるんですが、これを見ると、現在の吉祥寺の都市を形成する部分がすでに出来上がりかけていることに驚かされます。このあたりに青春を過ごされた方ならご存じかと思いますが、当時は”喫茶店文化”が注目を集めた時代で、吉祥寺にはすでに多くのカフェがあり、世のカルチャーを牽引していました。そして、その顔ぶれの中にはいまも営業を続けているものが少なくなく、根強い人気を誇っています。時代に即しながら変わらない部分を持てるまちづくりには、本当に頭が下がります。
まちのおもしろさがセンターエリアだけで終わらないところも吉祥寺の良さですね。「東急裏」と呼ばれるあたりや、かつての「近鉄裏」(現在は「三越裏」と呼ばれることも多い)あたり、吉祥寺公園通りなどの商店街もそれぞれに個性ある特徴を持ち、吉祥寺を愛する人の注目を集めています。歩けばいろいろあるもので、私も外食をするときは中心部をあえて外して出かけることが多いです。
野々山さんにとっては、吉祥寺をとりまく「人」が大きな魅力でもあるのですね。
吉祥寺で活動する・住むようになってから、多くの仲間・知り合いができました。今日も自宅から会社へ向かう道すがら、そのうちの何人かと顔が合い、ちょっとした立ち話をしてきました。通勤時は足をとめずに会社までたどりつくことのほうがまれで、我ながらおかしくなってしまうときがあります。
しかし、こういうときこそ「だんだん自分もまちの一員になってきたな」と嬉しくなる瞬間でもありますね。
最後に、今後の吉祥寺をどのように展望していますか?
これからの少子高齢化時代には、吉祥寺が持つ立地はぴったり合っていると思います。わざわざ遠くまで出かけずとも、近くのコンパクトなまちでいちどきに用事を足せますから。このメリットをしっかり意識し、吉祥寺の先達が努力してきたまちづくりを継承していきたいと思っています。
そのまちづくりには、ぜひ住民のみなさまにも参画していただきたいと願っています。吉祥寺には、行政から商店街、大型店、警察署や消防署、鉄道会社まであらゆる分野の企業・団体がメンバーとなっている「吉祥寺活性化協議会」という、ほかに類を見ないまちづくり組織があります。月例で会議を開き「吉祥寺のまちをどう活性化するか」を活発に話し合っていますが、ここに実際に吉祥寺に住んでいる方々のリアルな声が加われば、このまちは完璧になる気がします。
武蔵野市では何年も前から新しい形の都市観光を考えてきており、おりしも平成21年度からその新組織が立ち上げ準備が始まります。私も観光のプロとして基本計画の策定委員を務めさせていただきました。
「観光」というと、その地の外から来訪する方たちが対象のように響きますが、「ここへ行くとおもしろい」「交流を楽しめる」という意味合いで位置付けると、個人的にはこの吉祥寺を活性化させるためには「半径5kmくらいの住民にとっての”観光地”でもあるべきだ」と捉えています。そうした”観光地”になれるよう、吉祥寺を”良いまち”"楽しいまち”にし、新しい交流が生まれる地とするべく、これからも頑張っていきたいと思っています。
野々山さんおすすめ施設
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野々山さんがよく行く吉祥寺のお店
- 「すし処浜」 武蔵野市吉祥寺南町1-1-6 0422-47-6813
- 「思ひ出」 武蔵野市吉祥寺南町2-3-10 0422-47-6769
- 「カヤシマ」 武蔵野市吉祥寺本町1-10-9 0422-21-6461
- 「美しま」 武蔵野市吉祥寺本町4-25-7 ハイツ吉祥寺1F 0422-21-2828
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